コーヒーの“苦味”は美味しさ?ただの誤解?|苦味の正体とバランスの話
コーヒーの“苦味”は美味しさ?ただの誤解?|苦味の正体とバランスの話
「コーヒーは苦いもの」
「苦味が分かってきたら大人」
──そんな言葉を、聞いたことがある方も多いはずです。
でも実は、その“苦味”が「美味しい苦味」ではないこともあります。
今回は、「コーヒーの苦味ってそもそも何なの?」という問いに対して、プロの視点から正確に、そして分かりやすくお伝えします。
苦味=コーヒー、という“刷り込み”から自由になろう
まず知っておきたいのは、「コーヒーは苦くなくていい」という事実です。
苦味の少ないコーヒーも、非常に高品質なものとして評価されます。
特にスペシャルティコーヒーの世界では「甘味・酸味・香り・クリーンカップ」などが重視され、苦味はむしろ「強すぎない」ことが望まれることもあります。
コーヒー=苦いものというのは、安価な深煎りの商業用ブレンドのイメージが根強く残っているからにすぎません。
コーヒーの“苦味”の正体はこの3つ
① 焙煎の深さ
焙煎が深くなると糖が焦げ、カラメルや炭のようなニュアンスが出ます。これが「焙煎由来の苦味」。
② 抽出の過剰 or 高圧抽出
お湯の温度が高すぎたり、接触時間が長かったり、エスプレッソのように高圧で抽出されると、苦味が増します。
③ 品種・生産処理
ロブスタ種や乾燥工程で長く発酵させた豆は、土っぽい苦味を持つことがあります。
美味しい“苦味”には、必ずバランスがある
苦味は悪者ではありません。ただし、それが“美味しい苦味”かどうかを決める鍵は「バランス」です。
- 甘味がベースにある
- 酸味が爽やかさを添える
- 苦味が余韻を支える
この三位一体が揃ったとき、苦味は「深み」や「コク」として立ち上がります。
苦味だけが突出していては、ただの“焦げ”や“雑味”に感じられるでしょう。
「大人になれば苦味が好きになる」は本当?
実際のところ、“苦味好き”になるには時間と経験が必要です。
しかしそれは年齢の問題というより、「経験値」の問題。
初めて赤ワインを飲んだとき、渋くて酸っぱくて美味しいと思えなかった人も、何度か飲むうちにその奥行きを理解していくように、
コーヒーの苦味もまた「繰り返し、文脈を伴って」好きになっていくものです。
つまり、苦味=大人ではなく、苦味=経験と選択の結果と言えるのです。
あなたにとって心地よい“苦味”を探してみませんか?
コーヒーは「苦味だけ」ではありません。
花のような香り、果実のような酸味、蜜のような甘味──そのすべてを感じるために、苦味は“引き立て役”にもなり得ます。
パペルブルグでは、さまざまな味わいの豆をご用意しています。
「自分にちょうどいい苦味」に出会える場所、それが喫茶の楽しみの一つです。
